人参や蓮根を花形に飾り切りしたり、切り込みを入れたこんにゃくをクルッと返して手綱にしたり。
艶々の黒豆を柚子の器に盛って、紅白蒲鉾は市松模様に並べる。
母親のおせち作りを手伝うのが、子どものころの楽しみだった。

何かとあわただしい年末。
仕事をもつ夫妻や親にとって、昔ながらのおせち準備は大きな負担になる。
元旦から開いている店も増えた今、誰かに無理を強いたくはない。
でも、おせちが “買うもの” になってしまうのも、ちょっと寂しい。

そこで。
元日に家族揃っておせち作り、というのはどうだろう？
折しも今年は旅行も外出もままならず、家族みんなが家に揃って、みんなが暇。
お雑煮を食べたら、家族でおせち作りにチャレンジ。
新しい時代の、新しいお正月の過ごし方になったら素敵だと思う。

新たな年が、誰にとっても晴れやかなものになりますように——。