自分回顧録

書くことを仕事にしているせいなのか、日記がうまく書けません。
いや逆にうまく書けてしまうというか、うまく書こうとしてしまう。
人に見せるものではないのだから、同じ言葉を繰り返したっていいし、
辻褄なんて合わなくていいのに、何にでも校正を入れ推敲したがる悪いクセ。
その時々のありのままの自分を記しているとは言えない気がして、続けられない。
見栄っ張りで意地っ張りだと自覚しています。
自分にすら、自分の弱みを見せたくないと思っている節がある。
日記をつけようと思うからには、素直になりたい願望があるに違いないのに、
それを押さえ込もうとする自分の方をいつも勝たせてしまう。
自分をさらけ出すのは、誰にとっても幾許かの躊躇があるだろうと想像するにしても、
あまりにも極端だなと反省し、今年に入って、日記をつけることにしました。
その日印象に残ったこと、思いついたこと。
それにまつわる「気持ち」の部分を誤魔化さないよう心がけて。
まだまだ３行程度の短い記録。ワンフレーズだけなんて日もあるけれど、
自分を表現することに慣れる作業、今回はちょっと面白いと感じられています。

今日の自分を記す時に、前日の自分をチラと返り見る。
切り離されて点在していた1日1日がグラデーションになって繋がるよう。
平板になり忘れることが怒涛の勢いで加速していく大人の日常に、
小さなジャンプ台が備え付けられた気分です。