春ねむり

眠りが浅く、小さな物音ですぐに起きる。でも、のび太君並みの寝付きの良さで、すぐにまた眠りに落ちられる。特に疲れていなければ6時間睡眠が快調だけど、気持ち的には8～10時間眠ったときの満足感を優先したい。室内は真っ暗に。基本姿勢は横向き。眠ることが大好きだけれど、朝起きるのも得意。自分の「眠り」を振り返ると、こんな特徴が即座に頭に浮かびます。理想の眠りは？と問われたら、多くの人が睡眠時間から枕へのこだわりまで、迷うことなくスラスラと答えられるのではないでしょうか。

理想の食事だったら、まずその目的を考えなければ答えが出せません。一方で眠りは、誰にとっても目的が同じ行為。体と心を休める。その揺るぎない一点に向き合ってそれぞれ手を尽くしている。

先日、ヨガニードラを初体験しました。床に寝たわり、インストラクターの誘導を聞きながら行う瞑想です。ニードラとは、サンスクリット語で「眠り」。とはいっても、寝落ちはNG。意識は醒めたまま、深い眠りの状態に入るのが完成形とか。慢性的な緊張が解れ、睡眠の質が向上。ホルモンバランスが整い、自然治癒力も高まる。なりたい自分をイメージして自己実現につなげることもできるそうです。はっきり聞こえていた先生の声が、いつしか遠くに。あぁ睡眠学習ってこんな感じかななどと思ったりしながらの30分。「10分やれば1時間眠ったのと同等」という謳い文句は伊達ではなかった。脳内がクリアになったような爽快感は、眠りとは違うクセになる体験でした。

ショートスリーパーは、この瞑想的なストレスマネジメントを日常的にできている人？　身体の回復と精神の安定。どちらもバランスよくという正解だけでなく、いま必要なのはどんな休息かを考え「効率的に眠る」こともできるかも。

なんだか眠りの世界が広がった気がする、春です。