
クールダウン
もう何十年も前のことですが、初めて台湾を訪れた際、サウナ内のような空気に抱きつかれ、空気というものの重量をはっきり感じた経験がありました。アジアに来たんだなぁという実感と共に、不快なはずの湿気にさえワクワクした記憶があります。
あの感覚を、今、都心であたりまえに感じている。
面白がれる域はとうに過ぎましたが、子供の頃とは明らかに違う熱気と湿気に囚われる経験を積むうちに、涼を感じるセンサーの働きが良くなったなと感じています。
危険な暑さを前にした身体が、感覚をフル活用して涼を求めているのでしょうか。
風に揺れる葉を見た時、ハーブの青さやほのかな酸味を味わった時。
直接的な冷たさは得られなくても、体温がスッと下降する感覚になる。
なかでも「音」は、湿度の捉え方を大きく変えてくれることに気づきました。
個人的にはボサノバの除湿効果を愛しています。
重すぎず、けれど決して乾きすぎず。ふわりと漂ってくる風を感じて呼吸が深くなるよう。
香りの場合は、柑橘やグリーンといったいわゆる爽やか系よりも、「土」や「苔」のようなどっしりと深い匂いのなかに涼しさを見出すことが増えました。
「静けさ」と言い換えてもいいのかもしれません。
気持ちが、心がしんと落ち着くことで、感覚が研ぎ澄まされ、必要以上に暑さに騒がされなくなる。
最近心地いいと感じる涼やかさ。そこには必ずはっきりと湿度がある。
しっとり、ひんやり。
自分自身も、そんな涼やかさを湛えたいなと思います。
あの感覚を、今、都心であたりまえに感じている。
面白がれる域はとうに過ぎましたが、子供の頃とは明らかに違う熱気と湿気に囚われる経験を積むうちに、涼を感じるセンサーの働きが良くなったなと感じています。
危険な暑さを前にした身体が、感覚をフル活用して涼を求めているのでしょうか。
風に揺れる葉を見た時、ハーブの青さやほのかな酸味を味わった時。
直接的な冷たさは得られなくても、体温がスッと下降する感覚になる。
なかでも「音」は、湿度の捉え方を大きく変えてくれることに気づきました。
個人的にはボサノバの除湿効果を愛しています。
重すぎず、けれど決して乾きすぎず。ふわりと漂ってくる風を感じて呼吸が深くなるよう。
香りの場合は、柑橘やグリーンといったいわゆる爽やか系よりも、「土」や「苔」のようなどっしりと深い匂いのなかに涼しさを見出すことが増えました。
「静けさ」と言い換えてもいいのかもしれません。
気持ちが、心がしんと落ち着くことで、感覚が研ぎ澄まされ、必要以上に暑さに騒がされなくなる。
最近心地いいと感じる涼やかさ。そこには必ずはっきりと湿度がある。
しっとり、ひんやり。
自分自身も、そんな涼やかさを湛えたいなと思います。