「太陽のよう」。
あなたなら、どんな人物をそう形容しますか？
エネルギーに満ち溢れた明るい人。ポジティブオーラで周囲まで元気にする人。
一方で、能天気や暑苦しいといったネガティブニュアンスもなきにしもあらず。

寒い冬や梅雨時には存在を讃えられ、暑い夏には疎まれる。
毎日欠かさず昇っているのに、元旦の朝にだけ国民総出で拝まれる。
こちらの都合でころころと評価を変えられる実際の太陽そのもので、なんだか可笑しい。
太陽とは逆に神秘的と言われる月の輝きだって、実は太陽の光です。

以前ヨーロッパで皆既日食に立ち会う機会がありました。
辺りがみるみる暗くなり、8月だというのに肌寒い。
日食の仕組みを知っていてもなお、真昼の空から太陽が消えていく現象を前に大きな恐怖を覚えました。

変わらず在るから、忘れてしまうけれど、変わらず在るってことは、とても有り難いこと。
「太陽のよう」は、そういう存在なのだと思う。